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辿り着く先は一体 何処になるのか

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  • 今宵はどこへ行こうかしら…
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    何か言ってやるかな
    プロフィール
    HN:
    davidbowinman
    年齢:
    45
    HP:
    性別:
    男性
    誕生日:
    1979/09/13
    職業:
    自由人
    趣味:
    ビリヤードを少々と音楽を少々
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    img_9748_35460056_0.jpgまもなく3月も終わり。次は4月がやってくる訳です。
    親父は相も変わらず我が道を歩き、母親はまだまだ元気に目標に向けて張り切っていて。弟は遂に開け始めた音楽への道に乗り出し、三者三様、未来は明るく。

    肝心なのがもう一人。長男坊はといえば、仕事を変えて次の仕事にスイッチしたのは良かったけれど、無職期間が長引いたせいで金欠に次ぐ金欠。それでもより 稼げる様に、と選んだ派遣社員の立場は世の中ではそう重要視されていないという現実に直面、いつ切られるのか、明日は我が身、うかうか寝る事だって出来や しない。
    音楽活動に浸かっていたはずの人生設計も、今では何をどうしてみたら良いものか路頭に迷い、興味を持っていた物書きに手を染めている日々。一体何をしたい のか。

    サラリーマン家庭、医者家庭、自由業家庭。それぞれの家庭で育った人間達が、両親の日々の行動こそが世界だと思い、同じ道を歩み、そしてそれが正しかった のかを悩みながらそれでも生きて死んでいく。
    親友の一人は医者の息子で、そう長くはない先、仕事に入ってしまったらなかなか会えなくなってしまうのもあって、出来るだけ会いたいな、なんて思うのだけ れども。
    そんな医者人生、未来は約束されている人生。羨ましくもあり、プレッシャーもあったんだろうな、なんていう思いもあり。果たしてそれが興味のあるものなら 良いのだけど。なりたくてもなれない職業。お金だったり血筋だったり、そんな向こう側にいる人間と話が出来るという現実にまず感謝。

    親戚と会っても俺は今の状態をどう説明して良いのかも分からず、これといって自慢出来る事なんてなく、隣りでは弟が輝き、向かいでは親父が輝き、その隣り では母親が輝き。

    情けない人生。まだまだこれから、そう考えて考えて、また日が昇る。

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    img_9748_35168020_0.jpg
    享年94歳。
    生き過ぎです、生き過ぎ。

    戦中戦後を経験したじいちゃん、毎夏田舎へ帰ると聞けるのはその頃の話。TVの向こう側でその当時の映像が流れている中、俺は家族や親戚とともにじいちゃ んを囲み、あぁでもないこうでもないという話をしながら、当時の話を聞く為に耳を傾ける。

    戦争が終わり退却中だったか、じいちゃんの乗った馬目掛けて銃弾が飛んできたらしい。銃弾は馬を貫きじいちゃんを貫き、お陰でじいちゃんの腹にはへそが2 つ。小さい頃、興味本位で第二のへそに指を突っ込んでみた事があったっけ。いやいや普通のへそじゃない、これ。いいなぁ、じいちゃん。2つもへそ持って て。なんか得じゃん、じいちゃん。

    名古屋からは、それでもまだまだ距離はあるけれど、ここから行くよりは3、4時間近く。それなのに自ら足を運んだのは一度だけ。山口県に住む小学生の時の 友達に会いに行く途中で立ち寄った思い出。
    「葡萄のなる木の枝を巻き付けるため」
    俺はじいちゃん家の前の畑につれてかれて、2日かけて支えを作り。そうして出来上がった大きな葡萄は種が入った混じりっけなしの天然物。今でも思い出すあ の酸っぱい葡萄。冷凍庫で冷やして食べようと、冷凍庫から取り出して思いっきり噛んだら種に負けて歯がグラついたあの酸っぱい葡萄。

    生きた時代も違えば生き方の感覚だって違う。
    じいちゃんの子供は4人、その子供達の子供は10人、その子供達の子供はもう分かんない、6人くらい。それだけだってもうとんでもない数なのに、子供達に は結婚相手がいて、気づけば膨れ上がり膨れ上がり。
    そんなじいちゃんから出た分かれに分かれた枝分かれっぷり。そんなとんでもない枝を、あの日の畑で支えを作ったのは俺なのだ。

    じっとじいちゃんの顔を見ていたら、もしかしたらちょっとくらい動くんじゃないか、なんて思って、通夜の終わった夜中に独り、ずっとじいちゃんの顔を見て たんだけどね。やっぱり動かなかったね、じいちゃん。

    でもねじいちゃん、俺は小さい頃からずっと「目が小さい」「目が小さい」って言われ続けてて、「親父に文句を言ってくれ」って俺は言ってたんだけど、親父 のあの切り傷みたいな目はじいちゃん譲りだったんだよね。親父に文句言う前にじいちゃんに言うべきだったんだな。だって、じっと見てた時だって開いてるの か開いてないのか分かんないくらいなんだもん、じいちゃん。

    じいちゃんと俺が同じ時代に生まれてなくて良かったよ。絶対にぶん殴られてたよ、俺きっと。へそ曲りでヘナヘナだしね。あんなに人望の厚い人間なんかじゃ ないし、戦争で敵を迎え撃つ前に俺を討ってたろうよ、じいちゃんなら。

    天国から見守ってくれるとかどうとか、心の中にいるってのも知ってるけど、それでもやっぱりじいちゃんがいなくなって、俺は寂しいです。末っ子親父の長男 で、じいちゃんからしてみたら孫の一人に過ぎなかったかも知れないけれど、俺にはブレる事のないじいちゃんだったよ。

    次に俺がじいちゃんに会えるのって、一体いつになるんだろうね。楽しみの様な楽しみではない様な。
    ま、それまで元気にしててね。…なんて、言われるのは俺の方なんだけど。それでも俺が元気いっぱいだったら当分じいちゃんには会いに行けないし、かといっ て元気じゃなきゃ会いに行けるけど果たしてそれで良いのか、なんて話。ごちゃごちゃするからもういいや。

    いつまでも元気でね、じいちゃん。

    img_9748_34915648_0.jpg
    タダシ君はいつも独りぼっち。
    その日も公園で遊んでいました。

    ふとブランコの方を見ると、同じ様に独りぼっちで遊んでいる男の子を見つけました。
    「一緒に遊ぼうよ」
    そう言って、タダシ君は男の子に話し掛けました。
    すると、男の子は何も言わずに向こうの方へ駆けて行ってしまいました。
    「せっかく遊ぼうと思ったのに」
    がっかりしていると、男の子が突然こちらを振り返り、そっと手招きをしました。

    誘われるがままに辿り着いた場所は、小さな砂場でした。
    男の子は、砂に何かを書いています。
    「何を描いてるの?」
    タダシ君が覗くと、男の子は木の枝を持って、大きな車の絵、それから人の絵が2つ、そしてその人と人の間に小さな人の絵を描いていました。
    男の子は人の絵を、木の枝で交互に指して何か喋っています。
    「一体この子は何て言いたいんだろう」
    タダシ君は、声の出ない男の子の口と木の枝の先をじっと見ました。そのうちに、2人の人はお父さんとお母さんであることが分かりました。
    「じゃあ真ん中の子はこの人達の子供?」
    タダシ君は男の子を真似して、真ん中の小さな人の絵を指しながら言いました。
    すると、男の子はタダシ君を指差しました。
    「これ、僕?じゃあこれは僕の父さんと母さんなんだね。でも、僕ん家に車はないよ」
    すると突然、砂場に書いた車が、ゆっくりと、お父さんとお母さんとタダシ君の絵の描いてある方へ動き始めました。
    「ダメ!ぶつかっちゃう!!」
    そう言ってタダシ君は慌てて、砂場に書かれた車の絵を消そうとしましたが、いくら手で掻きむしっても車は消えません。
    「ダメ…ぶつかるっ!」

    突然辺りがとても輝いて、思わずタダシ君は目をつぶってしまいました。
    どれくらいしたでしょう、そっと目を開けると、目の前にはお父さんとお母さんがいました。
    「父さん!母さん!」
    タダシ君は思いっきり走ってお母さんの胸に飛び込みました。
    「もう大丈夫よ」
    そう言って、お母さんはタダシ君の頭をそっと撫でました。
    「あの男の子がね、砂場に絵を描いてね、それで…」
    タダシ君が男の子を指差そうと振り向いた時、ふと体が浮いているのに気づきました。「父さん!体が浮いてるよ!空に向かってるよ!」
    「そうだよ。これから3人で星になるんだ」


    「コウイチ、帰るわよ。いつまで空見てるの、まったく…。あら、今日は星が綺麗ね。何か素敵なことでもあったのかしら」
    そう言いながら、お母さんは僕のお尻に付いた砂を払いました。

    「いつかまた一緒に遊ぼうね」

    そう言って、僕はお母さんに手を引かれて公園をあとにしました。

    いつの間にか、満天の星で一杯の夜でした。いつもより、星が3つ多く輝いていました。

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