人生、なんて言って俺はまだほんの少しも人生なんてものは知っちゃいないけれども、それでもほんの少し歩いてみた俺の道、小さな枝分かれをまた一つ選び、 進まなければならない。
最後になる訳でも何でもないけれど、人はけじめをつけてみたくなる。広い世界の1つの国の、幾つかの街の中の1つ、そんな街の片隅の小さな仲間と、これか ら俺は離れる事になる。会おうと思えば会える、それはきっとずっと変わらない。それでも容易に会えなくなる環境に、俺と3人は1つの車でふらりと小さな街 を出る。
だからどうなる訳じゃない。それでどうなる訳じゃない。ただ、ありがとうを胸に抱きながら、それは決して誰も口にする事なんかじゃなく、後ろでは寝てる奴 もいて、どうしようもない理由で大切な2デイズを台無しにしようとする奴もいて、それでも誰も言葉は胸に秘めたまま、気づけばいつもの街並み、いつもの空 気、いつもの信号。
さよならは別れの言葉だから、右手で握手はしないから、傷つけ合うのは嫌だから、そんなのはもうどうでもいい。小さな街の片隅の、小さなドラマは幕を閉 じ、また一つ、新しい小さなドラマは幕を開ける。
ありがとう、さようなら。
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